職業訓練校6週目

22日目:内装仕上げ基本作業(パテ処理)

 6週目の初めのこの日から4日間かけて内装工事(クロス、CFシート貼り、巾木取付)の作業となります。担当する先生は現役の内装屋さんで他の先生同様に「限られた時間で出来るだけ多くの技術を吸収していって欲しい」という熱意にあふれる方でした。(本当にありがたいです)

 まずはGW前に仕上げた石膏ボードにクロス貼るための下地処理からの作業となりますが、午前中(緊急事態宣言下の時短の為、午前中は半分の時間)でコーナー材のつけ方とファイバー(メッシュ)テープの貼り方の説明と実習がありました。そのあと、お昼休みを挟んで下塗り用パテの施工と午後の最後の時間で上塗り用パテの施工となりました。

 (後半の3か月でまたクロス貼りの機会はあるようですが)一番技能として身に付けたかったパテ処理の実習がわずか1日で終わってしまい、少々残念ではありますが、先生の方からアドバイス頂いた言葉を何点か、ここに記しておきたいと思います。

  • パテは五感をフルに使って打つこと(視覚以外に、ハケから感じる指先の触感、ハケを滑らす音、その日の気温、湿度、などなど)
  • 指先に力を入れるのは壁にパテを載せる一瞬だけ、あとは足を使って力まずにハケを滑らす
  • パテ処理はお金にならない作業だから、出来るだけ時間を掛けない(ための工夫をする)

23日目:内装仕上げ基本作業(クロス貼り)

 この日は仕上げ工事としてはフローリング(+上がり框)に続いて2工種目となるクロス貼りの実習がありました。まず朝一で昨日仕上げた上塗り用パテのペーパー掛け作業を行った後に、クロス貼りの準備のため自動糊付け機の使い方とクロスのセット方法の説明がありました。

 こちらの機械もこれまでさんざん現場で目にしてきた機械でしたが、何をどう操作してクロスに糊を付けているのか全く理解しておりませんでしたので、おおよその使い方ととりあえずどこに注意しながら使用するのかの初歩の初歩の部分は理解できました。

 昨日のパテ処理の実習時にも感じたのですが、仕事で活かせる情報を現役の職人さんがいろいろと分かりやすく教えて頂けるので機械の使い方ひとつとっても、非常に為になります。例えば「クロスの糊は水を混ぜて練るので、特に夏場は腐りやすく保管場所などに注意する(車の中に置きっぱなしにしない)」とか、「道具を洗うのには大きなポリバケツを使って現場で洗うか、持って帰って洗う場合は乾かない様にラップする」などの直接機械の使い方とは関係のない、ただ仕事をする上では非常に役に立つ話も伺えました。

 午後は実際にクロスを貼る作業となりました。まずは天井面の45センチ×80センチ程度の面積を、そのあと、壁面1面と出隅部分を含む袖壁面の施工となりました。こちらも詳しくは内装工事のクロス貼りの項目を見て頂きたいのですが、思っていた以上に「糊の付いたクロスは切れやすい」というのと、「カッターの使い方が下手」(実は学生時代に「模型職人」の異名を誇っていたのでカッターの使い方には密かに自信がありました…)というのが分かったのが、クロス貼り初日としては収穫でした。

 また、授業の最後にクロスを貼る機会は、明後日の次回の他にあと2回(内一回は先輩方が作ったブースのクロスの張替え)あるとの話があり、都合3回のクロス貼り実習の機会があることがわかりました。(嬉しい)

24日目:マンション大規模修繕技術

 緊急事態宣言の延長を受けて当初、5月11日(昨日の23日目)までの時短授業でしたが、5月31日まで時短授業が継続となりました。ただ、水曜日の午前中しかマンション大規模修繕技術の講義はなくかつ5月一杯で終了してしまうため、水曜日は変則で通常通り朝1コマ目からの授業となりました。

 この授業は専有部のリフォームやリノベーション工事には直接的な関係が無い内容となるのですが、座学の講義の中では一番得る物が多く、かつ講師の先生の経験の深さが垣間見れるので、毎回楽しみにしている講義となります。

 この日は大規模修繕工事の計画初期段階である調査の内容とその方法と、基本計画と長期コストシュミレーションの説明、最後に実施設計の内容(仕様書)の話がありました。

 おそらく、経験や知識がなかったり大規模修繕自体に興味が無い人にとっては、講義内容が詳細でかつ具体的なので、退屈な時間帯だと思えるのですが、他の授業以上に前職の関係者やマンション管理会社の社員の方や積極的に管理組合の理事になられている方には知っておいてもらいたいと思える授業の内容でした。

25日目:内装仕上げ基本作業(クロス貼り)

 一昨日の実習の続きで、クロス貼りの実習は2日目になります。一昨日の実習の最後にも指導員の先生からアナウンスがありましたが、この日を除くと残り2回、クロス貼りの実習が控えているということで、恐らくこのマンション改修施工科というカルキュラムの中では一番反復の機会が多い実習だと思います。

 実習の冒頭に先生が特別に用意した、施工の難しい「薄い塗装調のクロス」の試し貼りの実習がありました。前職でリフォームの設計をしていた際に似たようなクロスをお客様が希望されて、きれいに仕上げてもらうのに大変苦労した(下地処理の工程中に現場に張り付いていた)経験があったので、実際に自分で貼ってみると「なるほどこれは難しい」と体感出来ました(笑)

 この日の午前中の実習作業はクロスの「突きつけ貼り」の実習と下がり天井との取り合い部分のカット方法を、午後は昨日貼ったクロスを剥がして、そこに柄物クロスの「あい裁ち貼り」の実習と最後に壁紙糊付け機の片付け(洗い作業)のデモンストレーションをして頂きました。

 とりあえず、2日間ではありましたが、クロス貼りの基本的な作業の実習はこれで終了となります。最後に先生から「初めてでここまで出来れば、あとは場数を踏めば仕事になります」と仰っていただけたので、クロス職人への第一歩は踏め出せたのかな?と嬉しい気持ちになりました。

 またこの日(木曜日)は私も3か月前に参加した、次の入校希望者向けの見学会が(丁度「あい裁ち貼り」の実習中に)あり、3か月前の気持ちを思い出しながら、2か月後に後輩になるかもしれない人達の目を気にしながら(でも素知らぬ顔で)クロスを貼っておりました。

26日目:施工総合作業(CF・巾木貼り)

 この日は内装基本作業実習の最終日(といっても内装工事自体は高々4日間ですが)で大工工事作業の最終日に貼ったフローリングの上にCF(クッションフロア)を貼る作業と、最後にソフト巾木を貼る実習がありました。

 これで一旦はブースでの内装作業は終了となり、来週からは同じブースを用いて外装仕上げ基本作業ということで、床の防水作業と移行していきます。

 丁度、1か月半の6週目(=半年の1/4)が終わった所で、自分が習得したかった内装工事の基本的な作業は一巡したことになります。(設備系は配管のさわりを行ったのみで、ほぼノータッチですが)

 実質4週間の実習で「ここまで出来るのか」という思いもありますし、1回で終わってしまう実習を頼りに(人によっては)その職種を生業にする恐ろしさも感じる1か月半でした。(何度も言いますが、実習で習うことの多くが1回きりで終わってしまい、実習中では反復練習をする時間がなく、技術の定着が難しいのがこの科の一番の難しい所だと改めて感じました)

 この記録を頼りに記憶を呼び戻しながら、早いうちに自宅などで反復練習を行い、技術の習得に努めたいと思います。

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