銅管(CUP)の施工手順

  • 銅管には硬質管の「直管」と軟質管の「なまし管・巻き管」の2種類に大別される(配管の実習で扱うのは「直管」)
  • 銅管は給湯・給水・冷媒・灯油管で使用されるが、現在は給湯・給水管にはPEX(架橋ポリエチレン管)やPBP(ポリブデン管)を使用するのが一般的である。(ただしマンション改修の現場では年代によっては給湯管で銅管が使われている)
  • 銅管の経年劣化の症状としては①ピンホール②電蝕の2種類が一般的である(なお、銅のサビの「緑青」は毒ではない)
  • 銅管には管の厚みによってKタイプ、Lタイプ、Mタイプの3種類があり(厳密にはN,Oのもう2種類ある)住宅で使用されるのはMタイプである
  • 住宅で使用される銅管の太さは呼び径寸法で15mm(1/2インチ=「ヨンブ」)20mm(3/4インチ=「ロクブ」)25mm(1インチ=「インチ」)10mm(3/8インチ=「サンブ」)を使用することが多い
  • 銅管の継手接合方法は「はんだ付け」「ソルダー接合」「軟ろう付け」などと呼ばれる(どれも銅管用の半田とトーチバーナーを用いた同じ接合方法)
  • 給湯用の銅管は硬質発泡ポリウレタンの断熱材が巻かれた状態で流通しており「プリゾール管/プリゾールチューブ」と呼ばれる

  1. 銅管継手は製品寸法精度が甘いので寸法を合わせるときは継ぎ手を先に切断前の銅管の両端部に付けて寸法を測り、その寸法から必要寸法を減じた距離で銅管をパイプカッターを用いてカットする。(パイプカッターでカットする際は切断面が内側に潰れない様にカッターの刃は少しずつ(ダイヤルの回す角度は30度~90度)入れながら回すこと)
  2. パイプ切断面をリーマーを用いて内側だけバリ取りを行い、バリ取りで出た切子等はパイプを下向きに傾けて落としておく
  3. 管端が変形して歪んでいる場合はサイジングツールを用いて矯正する
  4. 継手が銅管に重なる場所をナイロンタワシか耐水ペーパーを用いて清掃する(磨く)
  5. 管端から2mm残して継手が重なる部分にフラックスを塗布する
  6. フラックスを塗布したら銅管を継手に差し込み、軽く回して継手側にもフラックスをなじませる
  7. 継手を奥まで差し込み、動いた場合に目視で分かるように鉛筆などでマーキングしておく。なお、継手の接続箇所すべてを1回のはんだ付けで取り付ける
  8. 事前に継手の接続箇所分の必要はんだ量の長さではんだに折り目をつけておく
  9. ガストーチで接合部を広く均一に加熱する。なお、この際にはんだを付ける位置の反対側からトーチで加熱すると半田を付けた際に裏の方まではんだがよく回りやすくなる
  10. 銅管に当たった炎の色が緑色に変わった瞬間にはんだの先端を接合部分の端部(継手の管端)に置きはんだを溶かし込む。なお、炎の色の変化が分かりにくい場合はこまめにはんだを押し当てて溶けるかどうか様子を見ながら加熱する
  11. 必要なはんだ量を溶かし込めたらトーチの炎を点けたままの状態で、全周はんだが回っているか確認し、回っていない場合は再加熱してはんだを溶かし込む
  12. はんだ付けが完了したらトーチの炎を消して、しばらく自然冷却した後に水を霧吹きを吹き付けて管を冷やして、濡れたウエスでフラックスをふき取る

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