この週は木曜日からゴールデンウィークに入るのとあわせて、4月25日(日)から発令された緊急事態宣言の影響のある週となりました。
16日目:施工総合作業(PB貼り)
4週目がスタートの月曜日は朝礼時に各担当指導員から1週間の授業の大まかな予定が連絡されます。現時点で月間時限表から1日前倒しで実習作業が進んでいるという進捗状況となっておりました。(確かに良いペースで進んでいると感じます)
石膏ボード(以下、PB)貼り作業は朝一で新しく使用する工具(ボードカンナ、ボードやすり、ボード用ネジ打ち機)の説明とボードのカット方法と留め付け方法の説明があり、各班毎の終日作業となりました。この日一日で1坪の鋼製下地部分の天井と壁のPB貼り作業は終了となります。
※余談ですが、石膏ボードのことをプラスターボードとも呼び一般的にPBと表記しますが、JIS規格に準じる正式な表記GB-R(ジプサムボード-レギュラー)等の表記となります。
実際に石膏ボードを張ってみると、まず自分が組んだ鋼製下地がいかにいい加減に組んだのかを後悔することになります。特に入隅部分は後のパテ工程を考えると隙間なく施工しておきたいのですが、残念ながらカネ(垂直)が出ていない下地部分もありミリ単位の調整が必要となります。またクラッチ機能が付いていて比較的楽に石膏ボードにビスが打てる石膏ボード用専用ビス打ち機を用いてもなかなかLGS下地に対してきれいにビスを打つことが難しく、一日の実習が終わった時には今までになく疲れました。
17日目:施工総合作業(木下地間仕切り壁)
3度目の緊急事態宣言が日曜日から施行され、その影響でこの日(4月27日)から緊急事態宣言解除の5月11日までマンション改修施工科は3時限目の10時45分からの時差登校となりました。(授業終了時間は変わらず4時半なので、時差登校とあわせて授業時間が4分の3の時短となりました)
この日は昨日張り上げた鋼製下地+PB貼りの床上から天井下で木下地を作り、そこにPBを張る作業となります。こちらもこの日一日で完成させて、石膏ボードの下地張り作業は終了しGW明けからクロスの仕上げ工事と入って行きます。
この日の作業に入る前に指導員の先生から前日施工した石膏ボード貼り工事のダメ出しがありました。先生がその日の朝に事前にマスキングテープを使って是正が必要な箇所にダメテープを貼った様でまずはそこの是正作業から入りました。基本的にはビスの頭がボードより出てしまっている所の指摘でしたが、場所によってはビスを端に打ちすぎてボード内の石膏が割れてしまっている箇所や下地の不陸を拾ってボードが割れてしまっているの指摘もあり、そういったところはボードを切り欠いたり新しくボードを張りなおして是正を行いました。また、框のチリ分の切り欠きがなく床との入隅部分の隙間が出ている箇所も指摘があり、そういった部分も張り直しを行いました。
今回作った木下地の軸組部分は幅が約400mm程度の物なのですが、300mm以上の幅があるため真ん中に1本下地を立てて作りました。それ自体は問題ないのですが、ここでも軸組の施工手順(留め付ける順番)をはじめに考えてから施工を行わないと幅が狭くてインパクトドライバーが入らず最後の軸が立てられない、という手戻り工事が発生する可能性が出てきます。また、先にすべての部材を採寸してカットしてしまうと実際立て込んだ時に寸法が短くて浮いてしまうという問題も出る可能性があるので注意が必要となります。
班によって施工のスピードは差がありましたが施工自体は早めに終了し(大量の)石膏ボードの端材を小さくカットして濡れないように厳重にゴミ袋に入れ、指定の廃棄物置き場に運び、最後に石膏クズで真っ白になっている実習室の床のモップ掛けを皆で手分けして行いました。(実際の現場でも石膏ボードが張りあがり大工が上がるときは、いったん現場をキレイにする工程が入ります)
とりあえずGW前のこの日で建築工事はひと段落したのですが、実はこの時、作業自体も腰を落とす作業が多いためか、腰と膝(腿)が既に悲鳴を上げておりました。作業に入れば忘れてしまうのですが、朝起きた時には「今日は作業できるのか?」と思うぐらい身体がつらく、とりあえずGW明けまで作業が無いのはありがたく感じました。
18日目:マンション大規模修繕技術+建築概論
この日の午前中(といっても緊急事態宣言の時短で予定の半分の時間)はマンション大規模修繕工事の講義と午後は建築概論の講義でした。
マンション大規模修繕の講義はいよいよ大規模修繕工事の具体的な進め方の話となり、事前調査から基本計画、実施設計までの具体的な話となりました。自身も居住者(組合員)側として大規模修繕工事の経験がありますが、どのタイミングでどのレベルまでの合意形成が必要か、そのためには何を準備しなくてはならないのかが具体的にイメージしやすい形で解説してもらえるので、非常に為になる講義内容でした。
午後の建築概論に関しては、次回の最終回の試験範囲の確認と質疑応答とDVDを使った授業となりました。
19日目:建築概論
この日はGWの祭日(4月29日昭和の日)を挟んでの金曜日で全5回の建築概論の最終日となりました。本当は授業の最後にテストを行う予定だったようですが、時短でコマ数が減ってしまったこともあり?授業の頭でテストを行うことに急遽変更となりました。
この後、建築概論の時間はワードやエクセルを使った授業やCAD(JW-CAD)の基本操作を習得する授業が控えているようなのですが、講師の先生の質は別として、カリキュラムとして建築全般の概論を高々5回の講義で解説するのは難しく、その後のパソコンを使った実習よりも基礎知識としての部材名称や素材の名称、構造種別毎のリフォーム工事の施工方法などを講義で教えて貰えた方が実務で役に立つのでは?と感じました。
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