職業訓練校7週目

26日目:外装仕上げ基本作業(防水)

 本日から4日間かけて屋上防水の基本作業の実習となります。初日のこの日はウレタン樹脂塗膜防水の座学での講義と、これまで作ってきたブースを使ってのウレタン施工の実習となりました。また、この4日間の実習は4半期前に入校している先輩方(1月生)との初めての合同での作業となりました。(とはいうものの、ブースを半分に分けて各班毎での作業となるので、実際に同じ部位を一緒に作業することはなさそうです)

 午前中は防水工事の概要の説明が講師の先生からあり、その後、ブースに防水作業が出来る様に下地の作成(パラペットの立ち上がりに見立てて、300mmの高さの薄べニアをタッカーで留め付けました)とプライマーの塗布を、午後は午前中に作った下地に通気緩衝防水シートを貼るのと立ち上がり部分への補強布貼りと立上り用ウレタン塗りを行いました。

 乾かないと次の工程に進めない作業が多いので単純に作業工程の組み方が大変そうだと感じたのと、マンションの大規模改修を想定してでの実習ですので、技能としては防水屋への就職を希望しない限りはこの作業を必要とすることは無いだろう、と感じました。ただ、たの工種にもあてはまりますが、単なる座学での知識として知っているのと、実際に自分の手を動かしてその工事の難しさや気を付けなくてはいけないポイントを体感的に経験しているのでは、知識の深さで雲泥の差がありますので、無駄なことは一切ないと思いました。

27日目:外装仕上げ基本作業(防水)

  この日は昨日に引き続き午前中から防水の実習でしたが、作業自体は午前中のみで午後は教室での各種防水工事の座学での講義でした。

 午前中に行った作業は昨日仕上げた足り上がり部分のウレタン防水に平場用のウレタン防水を掛けていく作業です。実習作業自体はこれで終了ですが、実際は再度平場用のウレタン防水をかけて、最後の仕上げの塗料を塗るところまで行います。以前は最後の仕上げ塗装まで実習で行っていたようですが、今はウレタン防水のキモとなる立ち上がり部分の補強布張り作業に重点をおいた実習に変えている様です。

 他の実習とは違い、学校側もこの技能に関しては職人をなることよりも工事管理者として、どのような工事を行っているのかを理解しておいてもらいたいといった主旨で実習を行っている様でした。(講師の先生からもそのようなお話がありました)

 余談ですが、この2日間の防水工事の講師の先生は防水工事の技能普及に尽力された功績が認められ勲章を頂いている方でした。他の講師の先生でも受講していて感じますが、素人相手にはもったいない講師陣に実技を学ぶことが出来、入校前に思っていた以上の経験をさせて頂きました。

28日目:マンション大規模修繕技術+就業基礎

 この日は水曜日で終日教室で講義を受ける日ですが、午後は新しい科目の就業基礎という授業がはじまりました。午前中はマンション大規模修繕の講義で前回からの続きとなりました。

 大規模修繕の講義の方は使用しているテキストの半分ほどが終わった所で、前回の基本計画→実施設計からの見積り、業者選定、着工準備、着工、工事中の検査、引渡し、アフターと大規模修繕工事に関わる大まかな流れが一通り理解できた所まで進みました。

 内容こそ違いますが、前職までは設計と設計監理を生業としておりましたので、大規模プロジェクトの合意形成の難しさや住みながらの工事の大変さが手に取るようにわかり、その苦労が容易に想像できました。他のビルディングタイプの設計に比べるとマンションの大規模改修工事の設計と監理は、物を作ったり、創造したり、デザインしたりする機会はほとんど無く、そのほとんどが膨大な利害関係者との調整業務で終わると思いますので、よほどそういった事(=マネジメント)が好きでないと難しい仕事だと思います。

 午後は、初めてのプログラムで「就業基礎」という授業でした。この授業で教わるのはWordとExcelの基本操作をパソコンが使用できる教室に移って教わるという物です。初日のこの日はWordで社外向け文章をお手本(プリント)にあわせて打つという実習でした。

 正直「今更Word、Excel?」という空気もあるのですが、パソコンのソフト(に限らずほとんどの作業)は全て独学で身に付けているので、きちんとプロの人にならう事で地味に知らない機能なども知られて、これはこれで新鮮でした。

29日目:外装仕上げ基本作業(シーリング)

 この日は4日間の防水工事実習の3日目で前半2日間が面防水のウレタン塗膜防水に対して、後半の2日間は線防水のシーリング防水の実習となります。講師の先生も2名で交代で担当しているとのことで別の講師の先生となりました。

 線防水のシーリング工事自体は作業工程も大雑把に言えば養生して下地調整してシーリング材を打つだけと単純な作業なだけに、内装仕上げ基本作業よりも座学中心の実習となっております。(対して、面防水の方はきちんとやるには時間があまりにも少なく、実習は施工管理上大切となる部分にフォーカスして施工の難しさを体験するという実習内容だと感じました)

 特に、今回の講師の先生は前2日間の面防水の先生とはまた違った意味で経歴がすごい先生で、防水屋さんの社長さんでありながら、関連団体が主催する講義の講師はもとより施工管理技士の受験対策の講師や、はたまた宅建やFPの講師もされており、なおかつ税理士の資格を持たれている方でした。さすが色々なところで教えなれているだけあって、座学の授業も楽しくためになる話が多く、また、防水とは直接関係の無い社会保険の話や職人さんの話、会社経営の話なども聞かせて頂きました。

 この日は授業の最後のコマ数を使って、半年前に施工したシーリング材のはがし作業とマスキングテープの貼り方の実習があったのですが、シーリング打ちの実習で使う架台は外国人実習生が来日2年目の検定で使用する架台とのことで、外国人実習制度のお話もお伺い出来て色々と参考になりました。

30日目:建築概論+建築製図作業(CAD)

  この日から建築製図作業ということでCADの授業が始まりました。(使用するCADソフトはJw-cadというフリーのCADソフトになります)午前中はCADの講師の先生と同じ先生による建築概論ということで、これまであった建築概論(構造や工法の話が主でした)とは違い、建築という言葉や計画、設計という言葉の定義的な話や抽象的な話をテキストに沿って行いました。(建築学の導入的な話となります)

 午後はCADの基本的な操作の実習となり、線の引き方や編集コマンドの一通りの説明と実習を行いました。Jw-CADに関してはWord、Excel同様、実務で使ってきましたので(むしろ、CADソフトが一番触っている時間が長いソフトになります)、2日前にあった就業基礎の実習以上に「今更感」があったのですが、それでも知らない使い方も教えて貰えたので無駄ではなかったかな、と感じました。

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